なぜ私たち日本人は英語を勉強するのだろう|みん塾通信|みんなの塾

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2019.10.20

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なぜ私たち日本人は英語を勉強するのだろう

みなさん、こんにちは。

どうして私たち日本人は懸命に英語を勉強するのでしょうか。なぜ今まで中学校からであった英語学習が小学校からのスタートになったのでしょうか。

受験生の皆さんは「そんなのテストの点数を上げるために決まってる。」というでしょう。それはそれで大正解です。

しかし、他にもいろいろな理由が考えられるでしょうね。十人十色の回答が返ってくるのではないでしょうか。図書館へ行って、英語のコーナーで何冊かの本を斜め読みしてみましたが、まあそうだよね、という内容ばかりでした。そこで今回は英語についてのゆるいお話を書いてみます。何か感じていただけたら幸いです。

インド北部 夜の田舎の駅

初めての海外旅行はいわゆる大学の卒業旅行というやつでした。必死にアルバイトをして、1か月あまりインド北部とネパールに超貧乏旅行をしました。行き先もおおまかにしか決めず、翌日の目的地は目をつぶって地図を指さした所、という無計画さです。

インドのニューデリーから北へ向かい、夜中の1時頃に田舎駅で夜行列車を待っていました。誰もいません。インドの空気は日本とはまるで違い、濃密な感じでした。漂うにおいも独特です。電灯もオレンジで日本の駅とは違っていました。1日歩き回っていたので、プラットフォームの木のベンチに一人でぼーっとしていました。

一人の人ががらんとしたプラットフォームをこちらに近づいてきます。男です。暗い駅ですので人相もわかりません。長い長いプラットフォームなのにこちらに近づいてきます。黒い顔、年齢は若く当時の私と同じくらいで身なりも普通です。ますます近づいてきます。少し警戒していました。

彼は、なんと私の横にドスンと腰を下ろすのです。こんなにスペースがあるのに。「逃げたほうがいいだろうか。」と思っていると、彼は話し始めます。「どこから?」「ワタシハニホンカラキマシタ。」。私の当時の英語は受験勉強の英作文、自由英作文の対策で培ったものを組み合わせるレベルで、悲しいほどの会話力です。それでも会話は始まりました。「そうだと思ったよ。」彼は言いました。

さて、この後、彼はどんな話を続けたでしょうか。インド旅行はどうだい?日本では何が流行っているの?というような世話話?まるで違いました。

「日本は第二次大戦後に驚くべき経済成長を遂げたが、その理由は?」。「経済学を学んでいるというが、我々の国に何かアドバイスはあるか?」。「インド経済の問題点は何か?」。

彼の英語は早い。必死に答えます。英語のレベルの低さと、インド、日本などという大きな視点で考えたことのなかった自分の不勉強のために、顔を真っ赤にして話していたと思います。しかし、拙い私の説明を聞く彼の眼は真剣でギラギラしていました。その後のインドの成長はご存じの通りです。

モロッコ マラケシュのスーク 5時間の交渉

モロッコにマラケシュという都市があります。15年くらい前でしたか、そこである大規模な会議が開かれました。1週間くらいの日程で、1日だけ休日があったので、同僚の友人と有名なスークに出かけました。世界最大級と言われている市場で、簡単に迷ってしまう迷宮です。

目的の一つに、山間部のベルベル族の人々が手で織る絨毯を手に入れたいということがありました。新品は高価なので、中古で、しかもできる限り値切って買う、と心に決めていました。

ぐるぐる半日歩き回り適当に安そうな店を決めました。皆さんも聞いたことがあるかもしれませんが、多くの国では値段の表示はあっても、店主と値段交渉するのが普通です。

何十枚も古い絨毯を見せてくれます。気に入ったものを決め、値段交渉です。

「これは特別な柄だからこの値段からは下がらないですな。」。「ご冗談でしょう、それじゃあぼボッタクリだよ。」。店主とこちらの言い値には10倍もの開きがあります。じりじり向こうは値を下げ、私は値を上げます。しかし、最後で折り合いません。さて、最初からもう一度…….。

ばかばかしいと思われるでしょうが、5時間近くこれを続けました。

交渉成立は夜。それまでに私たちは泥臭いアラビア風コーヒーを何杯も店主と何杯も飲みました。

店主の言葉は訛りは強いもののスピードはゆっくり、私は前のインドの時より少しはまし。言語?アラビア語ではありません。私はアラビア語は一言たりとも知りません。

英語です。アフリカ北部の市場の絨毯屋での会話も。

香港での会議 標準化に関するカニ??

金融取引のグローバルな標準フォーマットを決めるのは厄介です。国によって商品も異なれば、規制法も異なります。ある重要な会議が香港で開かれ、様々な国の人が数十人集まった会議に同僚のKT氏と出席しました。

KT氏は英語で、「日本でも標準化に関する委員会を設立し、金融機関の意見を吸収するクラブのような会合を設けました。」(大爆笑)。「このクラブは日本の金融機関だけではなく、外資系もメンバーになっています。」(大爆笑)。

硬い内容の会合で、しかもKT氏はいたって真面目。何故爆笑が起こったのでしょう。笑っていなかったのは、当の本人KT氏と私だけ。KT氏は焦りまくり、冷や汗をだらだら流しています。

そうです、clubではなくcrabと発音していたのです。カニのような会合、カニのメンバーは….。ネイティブや英語に堪能な人たちには、それはそれは、おかしかったことでしょう。

日本の行方

少子高齢化という言葉は中学生以上の皆さんはご存じですね。少し硬い話ですが、人口が減少する国で国力が上昇した例はないそうです。日本は今後どう進んでいくのでしょうか。

日本は先進国の中でも外国人の受け入れが断トツに遅れています。企業のトップ、政府や官僚は今後の日本の国力低下を心配して日本をどういう方向に持っていこうとするでしょうか。

今後10年ぐらいの間には、皆さんの仕事の同僚は外国人がいっぱい。国内市場が縮小していくので、海外展開するための人を企業は欲しがる。こんな傾向はますます明らかになっていくと思います。

まとめに変えて

インドでは一生記憶に残るような鮮烈な経験を英語はもたらしてくれました。

モロッコでは友と会う度に語り合う体験を残してくれました。

香港では正しい英語の発音を聞くリスニングと発話の大切さを痛感しました。

英語は、あなたの世界を広げてくれます。これまでにない経験をさせてくれます。

そして、日本が向かうべき先でも英語の大切さはますます増してゆくことでしょう。

最後まで私の与太話をお読みいただきありがとうございました。みん塾で教えている先生たちも、いろいろなバックグラウンドを持って、指導しています。こんな話をする機会はなかなかないですけどね。

 

 

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