志望校の決め方について【大学受験】|みん塾通信|みんなの塾

みん塾通信

BLOG

2023.04.28

受験関連

大学入試

みん塾通信

テーマ:

志望校の決め方について【大学受験】

こんにちは!本記事では大学受験に向けた志望校の決め方について説明いたします。

受験学年として1年間の目標を決めていくという意味で、高3の4月に志望校を設定することは非常に重要な意味を持ちます。

特に私立大学を受験する場合は、模試の結果が志望校決定の参考にしづらいため、実際に志望校の過去問を解いた結果を見て判断することになります。また大学ごとに問題の傾向も大きく異なっているため、早めにどの大学を受験する予定か決定していきましょう。

目次

  1. 入試の仕組み
  2. みんなの塾での大学受験までの流れ
  3. 早めに志望校を決める理由
  4. 志望校の決め方
  5. 志望校をレベル別に分ける理由
  6. 具体的な志望校決定フロー
  7. 最後に

入試の仕組み

大学入試には大きく4つの入試形態があります。

1.一般受験

学力検査の結果で合否を決定する入試方式です。国公立大学の受験は前期後期それぞれ1校ずつですが、私立大学は複数校の併願が可能となっており、ほとんどの受験者が5〜10校(学部)ほどを併願します。
※少数の大学では中期入試を行っていますが、数が多くないためおまけ程度に考えておきましょう。

2.指定校推薦

高校での成績をもとに学校長の推薦によって進学先を決定する入試方式です。高校ごとに大学から推薦枠が割り振られており、その枠を高校での評定平均をもとに取り合う形式になるので、高1から高3まで継続的に高い成績を維持することが求められます。評定平均4.5程度から、自分の希望が叶う大学選択が可能になる傾向があります。

3.総合型選抜

主に自己推薦書と面接、小論文にて合否が決定する入試方式です。大学の求める学生像に合致しているかどうかが焦点となるため、自己推薦書と面接の対策を十分に行う必要があります学力検査と比較して合格可能性を測ることが困難なため、この方式での入試を検討する場合には一般選抜とセットで考えていくようにしましょう。

4.自己推薦

主に自己推薦書と面接にて合否が決定する入試方式です。こちらは学力選抜とは異なり、入学後の意欲や高校での課外活動の成果など学業以外の面が評価されやすい入試形式になるので、スポーツで結果を残していたりコンテストなどの入賞経験があるなどの自己PRがある生徒におすすめです総合型選抜と同様、この方式での入試を検討する場合にも一般選抜とセットで考えていくようにしましょう。

みんなの塾での大学受験までの流れ

※あくまで一般的な流れで、生徒の入塾時期や学習状況、目標校などによって変更となる場合もあります。

早めに志望校を決める理由

なぜ4月に志望校を設定しておく必要があるのでしょうか?理由は大きく分けて2点です!

  1. 志望校決定による戦略立て
  2. 長期的な目標の設定によるマインド面の安定

1.戦略立て

受験科目が概ねどの学校でも一律である高校受験に比べて、大学受験においては志望する大学、学部、学科、入試形態に応じて受験に必要な科目が大きく異なります。また、求められる学力のレベルや傾向も大きく異なるため、大学学部が違えば対策の仕方も変わってきます。

したがって、早めに志望校を決め、受験に必要な科目を選定しておかないと、例えば第四志望でしか使わないような科目の勉強に必死になってしまったり、第一志望で必要な科目の学習が疎かになったりと遠回りの学習になってしまう危険性があります

例:) 第一志望 世界史・現代文・英語 
        第二志望 世界史・現代文・古文・英語 
  第三志望 現代文・古文・英語 
  第四志望 数学英語

※上記のような志望の仕方をすると、第4志望でしか使わない数学の勉強に一定時間を割かなければいけなくなります。1科目増えるだけで必要な学習量が大きく変わるため、科目を考慮しない安易な志望校設定はしないようにしましょう。

また、詳しくは模試を受ける意味の項で述べますが、大学受験においての模試の立ち位置は高校受験ほど絶対的なものではなく、模試の偏差値や得点よりも実際の過去問での点数や相性などで志望校を判断していくことになります。

早めに志望校を決めておかなければ、受験科目や志望大学を決めるために膨大な量の過去問を解くことになってしまい、無駄な時間や労力がかかってしまいます。

2.マインド面

例えば高校受験では、神奈川県の高校はほぼ神奈川県在住の生徒しか受験しないためライバルの数は限られています。しかし大学受験、特に首都圏の大学を受験する場合、ライバルは全国の受験生になります。したがって大学受験におけるライバルの数は段違いです。その中には、毎日10時間勉強しています!とか、将来は〇〇になりたいので、その目標に向けて高1から努力しています!のような人も大勢いるわけです。

そんな中で、ぼんやりと駆け抜けられるほど大学受験は甘くありません。
周りが勉強する中で、焦りを感じて勉強したくありませんよね?

思っている以上に受験勉強とは苦しいものです。同じように受験する仲間がいるとはいえ、結局は自分との戦いです。自分の弱さに打ち勝つためにも「目標」をまずは掲げて目標の達成のために必要なことを日々遂行できるようにするだけで、ぼんやりと学習するよりも何十倍も効率的に学習ができます。

ではどうやって志望校を決めるの?という質問が出てくるかと思うので、以下で説明します!

志望校の決め方

志望校を決める!となってもすぐに決められる生徒もいれば、なかなか決まらない、決め方がわからない生徒も多いと思います。

将来の夢や職業が決まっている場合

まず第一に、夢や目標がある生徒はそれに合わせて志望校を決めましょう。
例えば医者になりたければ医学部、弁護士になりたければ法学部、獣医師になりたければ獣医学部、また職業でなくても英文学に興味があれば英文学科などの学部を志望することになるので、興味がある学部がある大学かつ自分の偏差値に合った大学を選びます。

この時、自分の偏差値がどのくらいか検討をつけるのが難しい時には、通っている高校の進学実績を見てみてください。進学人数が上位に上がっている大学は、あなたの学校の中間層あたりが狙う学校になります。一方で進学人数が総生徒数の10%ほどで、進学人数上位校よりもランクが高い学校はチャレンジ校になっていきます。

夢や目標が定かではない場合

ほとんどの生徒さんはこちらに当てはまるのではないでしょうか?

このような場合の志望校の決め方の指針をいくつか紹介するので安心してください!

1.通学距離で絞る

あまりに自宅からの距離が遠すぎる大学を選んでしまうと、通学自体が困難になり大学に行かない!進級できない!ということになりかねません。高校までとは違い、大学に行くも行かないもある意味自由なわけですから、ある程度継続して通学できる距離の大学を選択しておくといいでしょう。

2.幅広い選択肢のある学部の有無で絞る

「数学科」「医学部」「看護学部」など、潰しの効かない学部は避けた方が無難でしょう。興味がない中で進学するとあまりの課題の量に単位を落としたり学校に行かなくなるリスクもあります。一方で、大学に入った後、やりたいことが見つかるパターンもあります。したがって将来の選択を狭めずに、むしろ選択肢を増やせるような学部を志願していくと良いです。

例) 経営学部(簿記などの資格が取得可能)、経済学部(社会の動きを学べる)

3.先輩からの情報で絞る

先輩からの生の声は貴重です。実際に大学受験を経験し、学業はもちろんのことサークル活動やアルバイトなど大学生として生活している先輩からの声を参考にして、自分の興味を持てる大学を選ぶのも選択肢になるでしょう。

4.進学実績から絞る

通っている高校の進学実績を見ると、自分と同じくらいのレベルの生徒がどんな大学に進学するかの見当がつきます。
たとえば、お通いの学校で全生徒300人のうち、国立・早慶・MARCHの現役での合計合格者数が30人ほどいた場合、MARCHレベルの大学に合格するためには学年で上位10%の位置に居る必要があるということが分かります。具体的な受験難易度の目安になるかと思いますので、ぜひ各学校のホームページよりご参照ください。

————-

しかしこれはあくまで仮決定。決め方は人それぞれ。受験勉強をしていく中で、「これなら興味があるかも」というものに出会えるかもしれません。

まずは少しでも興味を持てる大学を探していくようにしましょう!

志望校をレベル別に分ける理由

みんなの塾では高3の4月時点で、志望校を5~10校決めていただいております。

志望校を多くても2つや3つ程度しか考えなくて良い高校受験とは違い、大学受験においては複数校受験するのが通例であり、また偏差値帯もチャレンジ校・相応校・安全校の大きく分けて3つに分けて設定・受験することが多いです。

これには大きく分けて3つの理由があります。

①模試の結果に信用度を持たせるため(設定意図)

例えば、第一志望が明治大学だとして志望校の欄に「明治大学」「立教大学」「青山学院大学」と記載したと仮定します。もし明治大学での判定がDだった場合、概ね全ての大学の判定がDとなってしまい、どの大学も可能性が低い上に他の大学であれば合格可能性が高いかどうかも全くわからなくなってしまいます。

※後述するように模試の結果はそれほど信頼度の高いものではありませんが、それでも偏差値ランク別に5校程度を志望校の欄には記載しましょう。

②受験慣れ

「受験慣れ」については中学・高校受験における考え方と同じです。入試は原則一発勝負。初めての受験が第一志望、しかも落ちたら進学先がない、という極度のプレッシャーの中で自分の実力を出し切るのは至難の技です。第一志望の受験の前に、いわゆる「押さえ」と呼ばれる安全校を受験しておき、場慣れしたり、合格を勝ち取ったりしておくことで第一志望の受験における不安因子を取り除いておくべきでしょう。

③ライバルの受験意図

②で述べた通り、多くの受験生は受験慣れを目的に自分の志望レベルよりも低い大学を復習受験してきます。例えば、あなたの志望校が日大だったとして、当日受験会場にいる人全てが日大が第一志望でしょうか? 答えはNoです。その中には、早慶を狙って、完全安全校として日大を受験している人もいれば、GMARCH志望で、一ランク下げて日大を受験してくる人もいます。そんな中、第一志望が日大のあなたが、「日大一本」で受験することを想像してみてください。その不安を払拭するためにもいくつか偏差値帯を分けて複数受験しておくことを推奨します。

ここまで読んで

「え、でも行く気ないのに押さえの学校受ける意味あるんですか?」

と思ったあなた。

進学するかどうかは、受かってから決めれば良いんです。

合格して、選択できる状態の中で選択肢を除外することは簡単です。しかし、一度失った機会は戻ってきません。ですので、まずは進学意思によらずいくつか志望校を決定しておきましょう。

具体的な志望校選定フロー

ここではある生徒を例に志望校決定の具体的な流れを考えていきます。

A君 
高3生 横浜氷取沢高校(偏差値55)  現状の本人偏差値およそ50 
夢やなりたい職業は特にない

この生徒の場合、特にこれといっていきたい大学がない!という状況です。したがって、まずは家からの距離や先輩の情報などから興味を持てる大学を探していきます。

A君の場合、先輩が通っていてネームバリューのある「明治大学」に興味を持ちました!

一つ興味を持てる大学を見つけたらその大学のHPやパスナビなどの受験情報サイトに目を通しましょう。受験科目や学部、また校風や所在地などがわかると思います。

A君はパスナビをみて、将来を考えて在学中に資格の取得をしたいという理由で「経営学部」を選びました!

ここで注意!特別な理由がない限り、学部選択の際に数学科や医学部などの専門性の高い学部は選ばない方が無難です。

ここまでをまとめてみます。

A君(偏差値50)
横浜氷取沢高校(偏差値55) 

興味のある大学:明治大学(経営学部)

次に、明治大学経営学部の受験科目を調べます。

A君(偏差値50)
横浜氷取沢高校(偏差値55) 

興味のある大学:明治大学(経営学部)
受験科目:国語・英語・数学or社会

 

ここまできたら一度、「みんなの高校情報(https://www.minkou.jp/hischool/)」を基に今通っている高校の進学実績を参照して、志望大学に自分の高校から進学している先輩たちがどのくらいいるのかをチェックします。

すると横浜氷取沢高校からは、明治大学が属するGMARCHへの進学はわずか28名、ほとんどが神奈川大学や日本大学に進学しているようです。大学群のレベルとしても、GMARCH>日東駒専>神奈川大学という序列になっているため、横浜氷取沢高校から明治大学への進学はいわゆる「チャレンジ」に当たると認識できます。

A君(偏差値50)
横浜氷取沢高校(偏差値55) 

興味のある大学:明治大学(経営学部)
受験科目:国語・英語・数学or社会

チャレンジ校:明治大学(経営学部)

さらに、先輩たちの進学実績から神奈川大学や日本大学への進学が多いこと、またHPやパスナビを閲覧して受験科目を確認した結果、A君は相応校に日本大学、安全校に神奈川大学を据えることにしました。

A君(偏差値50)
横浜氷取沢高校(偏差値55) 

興味のある大学:明治大学(経営学部)
受験科目:国語・英語・数学or社会

チャレンジ校:明治大学(経営学部)
相応校:日本大学(経営学部)
安全校:神奈川大学(経営学部)

→上記フローの後、それぞれの大学のランク帯と近い大学をいくつか追加していきましょう。

※基本的には最初に決定した3校と受験科目が同じになるように設定します。
※また最終決定の際には、志望校ランクの間を埋めるように明治学院大学、東海大学を設定しました。

A君(偏差値50)
横浜氷取沢高校(偏差値55) 

興味のある大学:明治大学(経営学部)
受験科目:国語・英語・数学or社会

チャレンジ校:明治大学・青山学院大学
(明治学院大学)
相応校:日本大学・東洋大学
安全校:神奈川大学・関東学院大学
(東海大学)

このように大学偏差値が階段上になるように志望校を設定した上で、必ず5月以降の模試を受験してください!

すると、自分の現状の学力に応じてそれぞれのランク帯によって異なった判定が出るはずです。

A君
横浜氷取沢高校(偏差値55) 

チャレンジ校:明治大学(E判定)・青山学院大学(E判定)
(明治学院大学(E判定))
相応校:日本大学(D判定)・東洋大学(D判定)
安全校:神奈川大学(C判定)・関東学院大学(C判定)
(東海大学(B判定))

例えば上記のような判定になった場合、(氷取沢高校の平均的な学力層における)相応校として設定した大学の判定が軒並みDであることから、現状のA 君の立ち位置は氷取沢高校の中でもやや下位に位置しており、進学先上位校よりもやや低いランク帯が現状での相応校になるとわかります。

この先、模試の時期や過去問の結果などを見て志望校を再設定していく可能性も十分にあり得ます。上記のケースでも、全体のランクを一つずつ下げた志望校設定をする選択も、このまま7月以降の模試や過去問演習までは様子を見る選択も考えられます。

この部分は生徒さん自身で考えていくのは非常に難しいですし、特に現役生の場合はその後の努力のよって学力は大きく変動する可能性があります。

したがってみんなの塾の先生をはじめとした周りの人に相談して今後の方針を決めていけるといいでしょう!

最後に

ここまで読んでいただきありがとうございました!

志望校設定は1年間の努力の礎になる非常に重要な要素になります。後悔しない進路選択をするためにも、上記の記事を参考に志望校を考えてみてください。

もし志望校の決め方や大学受験の仕組みなどでご不安な点がある場合には、塾生塾外生問わずご相談を承っております。お気軽にお問い合わせください!

体験授業受付中!

みんなの塾では、入塾前に保護者面談・無料体験授業を受け付けています!
入塾前に、教室の雰囲気や授業の進め方をご確認ください。

みんなの塾 選ばれる理由

みんなの塾は、「一生使える学習力をつける」をコンセプトに、
人としての真の成長を目指す学習塾です。
生徒自身が「自ら勉強」できるようになる理由をご紹介します。